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無限の空間

クローバー 2009.2.14


 加山又造が現代日本画を代表する画家の一人であることは勿論知っており数々の琳派風の華麗な屏風絵を描き、1990年ドイツのBMWのアート・カーの車体装備に「雪」をモチーフにした素晴らしいデザインをした人であるという認識しかなかったので、日経のアート・ライフに「ラスコーの壁画からブリューゲルまで幅広く西洋絵画の影響を受けた初期の動物画や線描の美しさを追求した裸婦と米セントルイス美術館から「七夕屏風」が里帰りする。という記事に魅かれ国立新美術館まで出掛けました。



第一章 動物たち、あるいは生きる悲しみ 様式化の試み

 一番感銘を受けたのは「月と縞馬」です。縞馬の二つの頭は、単に泉で水を飲み終えた状況を描いたのではなく、敗戦後の混沌とした時代に直面した人々の安堵感や開放感を表現しているとの事で、あの忌まわしい戦争をくぐり抜けてきた者として、私に訴えかけた源流がそこにあることがわかりました。



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《月と縞馬》 1954(昭和29)年 個人蔵 © KAYAMA Inc.


第二章 時間と空間を越えて 無限の宇宙を求めて

 「春秋波涛」 季節の異なる二つの風景を一つの風景としてまとめあげたもので波濤は遠くを大きく、近くを小さくするという逆遠近法によって宇宙空間への象徴につながるようにしたとのことです。この二章は今まで私の知りえた章で里帰りした「七夕屏風」個人蔵が拝見できて幸せでした。



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《七夕屏風》 個人蔵 © KAYAMA Inc.


第三章 線描の裸婦たち 永遠のエロティシズム

 「黒い薔薇の裸婦」

 「白い薔薇の裸婦」

 「はなびら」

 一番感嘆したのは曲線の美しさです。特に「はなびら」は画面一面に桜の花吹雪が散り、花の雲の中に黒髪をたなびかせて、乱舞している美しい作品に心洗われました。



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《はなびら》 © KAYAMA Inc.


第四章 花鳥画の世界 「いのち」のかたち

 短い世を精一杯、謳歌するかのように蝶が群舞する「弥生屏風」篝火や月に照らし出され、漆黒の闇から幻想的に浮かびあがる「夜桜」など金銀を多様し、時に色彩と墨を併用した装飾で華麗な表現のうちに、確かな「いのち」のかたちを画面の刻みこんでいるそうです。



 約100点の作品をこれほど丁寧に鑑賞したことはかつてないほど一作一作に感激しました。絵画だけでなく陶器、着物も素晴らしいものでした。また個人蔵に沢山出会えたことも喜びでした。3月2日まで開催されております、是非おでかけください。



※参考文献 加山又造展カタログ


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